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IoTとウェアラブル端末でかなえる工場データの利活用 - JIMTOF2018レポート -

2018年12月25日

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2018年11月1日~6日までの6日間、東京・有明で「第29回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2018)」が開催されました。東京ビッグサイトの全フロアを使用し、最先端の工作機械やあらゆる関連製品が9万8,000平方メートルにわたって展示され、国内外から15万人を超える人々が訪れました。
本記事では、企業の関心が高まっている生産現場でのIoT導入と、ウェアラブル端末によるデータの利活用について紹介したセミナーの模様をレポートします。

JIMTOF2018での「人と設備のデータ利活用で稼働率向上」をテーマとした、シーイーシー展示ブースのレポートは下記URLから。
https://ict-miraizu0.azurewebsites.net/archives/1771


会場が注目!加工現場におけるIoT導入とウェアラブル端末によるデータの利活用

シーイーシー デジタルインダストリービジネスグループ 第一営業部長兼マーケティング部長 松井 裕晃シーイーシー デジタルインダストリービジネスグループ 第一営業部長兼マーケティング部長 松井 裕晃

 
「加工現場におけるIoT導入とウェアラブル端末によるデータ利活用」と題して行われたセミナーには、シーイーシー デジタルインダストリービジネスグループ 第一営業部長 兼 マーケティング部長の松井 裕晃が登壇しました。会場は立ち見が出るほどの盛況ぶりで、注目度の高さがうかがえました。
それでは、ここでセミナーの内容を一部ご紹介します。


集めても活用できない!工場データの現状と3つの課題

経済産業省が提唱する「Connected Industries(コネクテッド・インダストリーズ)」構想や、深刻な人手不足を背景に、加工現場でのデータ活用に期待が高まっています。2016年には66.6%もの国内工場で何らかのデータ収集が行われるようになりました。しかし、そのデータを活用できている企業の割合は、2018年までほとんど増えていません。松井は、シーイーシーが独自に行った企業アンケートの結果から、製造現場におけるデータの利活用について3つの課題を指摘しました。

<製造現場におけるデータ利活用の課題>

1. 設備の課題
・設備のメーカーや世代によって収集できるデータが異なり、設備側にオプションが必要なケースもあって、簡単にデータ収集ができない。
・データ収集のためにセンサーを設置すると、その分、保全業務が増えてしまう。

2. IoTソフトウェアの課題
・IoTデータの収集に使用するソフトウェアやプラットフォームが多様で、それぞれ仕様が異なるため使いこなせない。
・データを収集するネットワークや機器のセキュリティにも留意する必要がある。

3. 取得データの課題
・データの活用目的、収集対象データ、収集サイクルをあらかじめ定義してデータベースを設計する必要があり、知識を持たずに決定することが難しい。
・収集したデータの保管・バックアップ・廃棄方法、データを利用するシステムの運用方法、保守担当者などを決定する必要がある。

このようにデータの収集と活用には多くの課題があり、情報技術(IT)の知見も少なからず要求されます。一方で、ITや人工知能(AI)などを使いこなせるデジタル人材は圧倒的に不足しています。そこで、設備、ソフトウェア、データの活用事例を熟知したシーイーシーのようなシステムインテグレーター(SIer)のニーズが高まっているのです。


設備・人・モノをIoTでつなぐ。あらゆる工場データの「見える化」ソリューション

パッケージソリューションを利用することで、より手軽にデータを収集し、ダウンタイムの削減や、生産プロセスの改善に活用することができます。例えば、2018年8月にリリースされた「Visual Factory(ビジュアルファクトリー)」は、IoTデータを活用して工場を可視化するソリューションです。シーイーシーの豊富なIoTソリューションと連携して、設備、人、モノを可視化し、スピーディな意思決定を支援します。

生産現場に不可欠の「あんどん(ダッシュボード)」機能では、設備の稼動監視・実績管理システム「Facteye(ファクティエ)」と連携して、出来高や工程進捗、アラーム情報といった稼動状況を「見える化」します。ウェアラブル端末を活用した作業者動態分析システム「SmartLogger(スマートロガー)」や、位置データ情報をリアルタイムに3D描写する3D動線分析システム「RaFLOW(ラフロー)」と、マン・マシンチャートを組み合わせて、作業員と設備の連携状況を詳細に検討できます。

「品質データ管理」機能も実装されており、品番・工程ごとの品質データを加工条件や負荷データと紐付けて管理できます。近年、重要性が高まっているトレーサビリティが手間なく確保でき、不良発生時の原因究明にも有効です。

ロスの可視化も容易で、設備総合効率(OEE)の分析に活用できます。「Facteye」は、機械の数値制御(NC)に接続して詳細なデータを取得できるため、例えば、信号灯では「運転中」として扱われる工具の移動時間などを稼働時間から除外でき、性能ロスの要因をより正確に特定できます。ディープラーニングを活用した外観検査・画像検査システム「WiseImaging(ワイズイメージング)」は、不良ロスの発生工程や原因の特定に役立ちます。


デジタル人材の育成にも効果。ウェアラブル端末でスマートファクトリーを実現

松井は「日本のものづくりの強化は、作業員のIT武装がポイントです」と指摘しました。ウェアラブル端末を導入することで、現場の生産性を向上できるだけでなく、不足しているデジタル人材の育成にも効果的なのです。

世界最大手のガラスメーカーAGCグループと共同開発した作業者動態分析システム「SmartLogger」は、スマートウォッチなどのウェアラブル端末をビーコンにかざすだけで、自動的に作業時間を計測し、集計します。複数人の同時測定や、長時間にわたる分析も可能で、作業分析を大幅に効率化できます。

アラーム情報通知システム「SmartFollow(スマートフォロー)」は、設備のアラーム情報を、作業者のスマートウォッチやスマートグラスといったウェアラブル端末に通知します。アラーム内容と作業員の位置情報やスキルを照らし合わせて、対応するべき要員にのみ通知できるのが特長です。


シーイーシーではスマートグラスのさらなる活用に向けて機能開発に取り組んでいます。現場の作業者のスマートグラスから見える視界を共有してリモートで作業を支援する機能や、テキストメッセージの表示機能と翻訳APIを連携して騒音環境や外国人従業員とのコミュニケーションを円滑化する機能なども近日リリースする予定です。

松井は「今後も工場のIoT活用事例を製品化し、市場に提供してまいります」と、セミナーを締めくくりました。熱心に聞いていた来場者から大きな拍手が起こりました。

シーイーシーでは、豊富な実績と多彩なソリューションで、スマートファクトリーの実現と、ものづくり現場の効率化を支援します。ご興味をお持ちの方はお気軽にご相談ください。


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