マイナンバーカードを職員証として活用!その潮流は自治体から企業へ

セキュリティ

増えていく自治体でのマイナンバー活用。マイナンバーカードの利便性とは?

コンビニでの各種証明書発行や公立図書館の図書貸出などの公的サービスに、マイナンバーカードを活用する動きが自治体で広がっています。官公庁などのオフィスでは、マイナンバーカードを職員証や入館証として、また、情報セキュリティ対策として使用する事例も増えてきました。今回は、マイナンバーカードを使った本人認証の広がりやその方法を、実際の活用例などを交えながらご紹介します。

マイナンバー法が施行されて3年。今年は節目の年

2015年10月5日に施行されたマイナンバー法は、今年で3年目を迎えます。3年目といえば、マイナンバー法の附則により「個人番号の利用及び情報提供ネットワークシステムを使用した特定個人情報の提供の範囲を拡大する」「特定個人情報以外の情報の提供に情報提供ネットワークシステムを活用することができるようにする」と定められた節目の年にあたります。

現在、マイナンバーカードの取得率は全体の約10%ですが、これから活用できる範囲が広がれば、急速に取得率が向上するでしょう。総務省は、マイナンバーカードの取得促進キャンペーンを行い、税申告会場などマイナンバーカードの利便性をアピールできる場で取得を促すなどの活動を行っています。

その一環として行われているのが、公務員の職員証としてのマイナンバーカードの活用推進です。マイナンバーカードは、氏名、住所、生年月日、性別という4つの情報が記載され、さらに顔写真もついている公的な身分証明書です。また、裏面のICチップを活用すれば、職員証など認証が必要なカードとしても活用できます。具体的な実績として、総務省職員など国家公務員については、2016年4月からすでにIC入館証としてマイナンバーカードが使われています。

民間企業でも社員証として、マイナンバーカードを活用する方向に動きつつあります。2017年3月には、マイナンバーカードを社内業務で安全に取り扱える仕組み・体制が整っていることを認める「民間事業者におけるマイナンバーカードの利活用」で最初の総務大臣認定を受けた企業が出ています。自社以外のスタッフも立ち入るプロジェクトルームの入退室管理に、マイナンバーカードを使っている企業もあります。2017年11月に野田聖子元総務大臣が、その推進を経団連に求めたこともあり、マイナンバーカードと同じNFC対応非接触ICカードを社員証として使う企業の中には、マイナンバーカードの社員証利活用を検討する企業が増えてきました。同じ通信システムを使っているため、カードリーダーなどの機器を更新することなく導入できるというのが、その理由です。

マイナンバーカードによる本人認証をオフィスセキュリティ向上に活用

マイナンバーカードを本人認証カードとして使用する取り組みは、自治体で広がってきました。中には、マイナンバーカードをコンビニなどでの証明書(住民票の写し、印鑑登録証明書など)を取得する際の本人認証や、公立図書館の図書館カードなどとして活用するところが出てきています。

例えば新潟県三条市では、災害時の避難所の入退所受付、選挙の投票入場受付などにマイナンバーカードが活用されています。利便性が向上し、市民生活における活用の場が広がったことから、三条市におけるマイナンバーカードの交付率は全国平均の約3倍にも上ります(2018年)。

マイナンバーカードはまた、オフィスの入館証や、機器を使用する際の本人認証としての活用が進んでいます。中でも、シーイーシーのオフィスセキュリティソリューション「SmartSESAME(スマートセサミ)」シリーズは早くからマイナンバーカードに対応しています。「SmartSESAME」シリーズは、認証プリントシステム「SecurePrint!(セキュアプリント)」を含む、オフィスセキュリティソリューションです。

プリントセキュリティ「SecurePrint!」は、複合機のプリントアウト時に本人認証を行うだけでなく、印刷のログも取れることから、プリンターでの書類の置き忘れや不正な持ち出しによる情報流出対策に効果的なため、注目を集めています。総務省では、2014年から国家公務員証による「SecurePrint!」の運用を開始しましたが、国家公務員証とマイナンバーカードを一体化した2016年からは、マイナンバーカードを活用した「SecurePrint!」として運用しており、現在も継続利用しています。

「電子証明書方式」なら低コストで導入も容易

マイナンバーカードの職員証などの利用事例では、カードAP方式が一般的ですが、電子証明書を用いる方式も検討が進んでいます。

マイナンバーカードの裏面には、ICチップが搭載されています。カードAPを搭載する場合、このICチップの「空き領域」に個人認証情報を登録することになります。しかし、空き領域に新たに認証情報を搭載する場合、地方公共団体の場合は条例を新たに制定しなければなりません。また、導入と運用にあたっては初期費用とランニングコストも必要です。これらの理由から、自治体が採用するにはハードルが高い方法でしょう。

一方、電子証明書を使う場合、導入のハードルがぐんと下がります。電子証明書は、カードのICチップに標準登録されているものです。この電子証明書を使用する場合は、マイナンバーなどの個人情報を使う必要はなく、条例を制定する必要もありません。また、導入費用などもカードAPを使った場合に比べて導入費用を安く抑えられるため、自治体にとっては導入しやすい方法です。現在すでに、千葉県千葉市や兵庫県姫路市がこの方式を活用し、マイナンバーカードを公立図書館の図書館カードなどに活用しています。

電子証明書を使った本人認証の方法は、これからほかの自治体にも一気に広まっていくでしょう。また、いずれは民間企業においても利活用されていくでしょう。例えば、政府はマイナンバーカードの電子証明書を、スマートフォン1台に限りインストールを許可する方向で考えていることが最近報じられました。また、ビットコインにも使われているブロックチェーンの技術とマイナンバーカードの電子証明書を組み合わせて、より確実かつ安全に取引を行うスマートコントラクトの研究も行われています。今後、こういった利活用方法や研究が進めば、マイナンバーカードの電子証明書を使った本人認証は、より私たちにとって身近なものになると予想されます。

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