「一人情シス」がもたらす企業リスクや解決方法とは?ICTアウトソーシングでコア業務へパワーシフト!

日々発生するICT業務を一手に引き受ける情報システム部門。慢性的な人材不足や夜間の緊急対応、膨大なICT資産管理など、コロナ禍に直面しその負担は増える一方です。
この記事では、中堅・中小企業で顕在化している企業課題である「一人情シス」について解説。「一人情シス」が企業にもたらすさまざまなリスクや、その解決方法について詳しく説明していきます。

目次

「テレワークセキュリティガイドライン」とは?

「テレワークセキュリティガイドライン」とは?「一人情シス」とは、情報システムに関わる担当者が、企業内に1人あるいは少人数しかいない状態を表す言葉です。

一人情シスの状態では、コンピューターリソースに関するトラブルやソフトウェアの使い方、故障時の修理といったICT関連業務すべてを少人数で扱わなければなりません。このため、一人の従業員に掛かる負担の増加や、セキュリティホールの見落としなど、さまざまな課題が浮き彫りになっています。

大企業ではたった一人の従業員がICT業務を担うことはほとんどありませんが、中小企業では一人情シスは珍しくありません。
IIJの調査(※1)によると、従業員が100人未満の企業では、その約4割が一人情シス状態であることがわかりました。また、100~500人規模の企業でも、情報システム部門に従業員が多くとも4人程度しかいないようです。

※1:出典:株式会社インターネットイニシアティブ「全国情シス実態調査2021集計レポート」

一人情シスで企業経営が進められる主な理由

一人情シスが生まれた理由、そして課題が顕在化するまで企業経営が進められてきた理由は、主に以下の通りです。

  • エンジニアの人材確保が困難
  • 経営層によるICTや情報システムへの理解不足
  • 業務の負担増によってIT人材が定着しない

一つ目は、“エンジニアの人材確保が困難”になっていること。近年、ICT市場の急成長や少子高齢化などにより、国内でICT人材が大幅に不足しています。

経済産業省 「IT 人材需給に関する調査」
出典:経済産業省 「IT 人材需給に関する調査」

経済産業省が2019年3月に公開した「IT人材需給に関する調査」によると、2019年時点のIT人材の不足数は26万人を超えており、2030年には約45万人のIT人材が不足すると予測されています。
二つ目に、経営層による“ICTや情報システムへの理解不足”が挙げることができます。
経営層が、システムの導入や運用にどのくらい工数や時間が掛かるのか理解していないケースもしばしば。「総務や事務の片手間で誰でもできる」といった認識をしている経営者も少なくありません。

三つ目に、“業務の負担増によってICT人材が定着しないこと”も、一人情シスで企業経営が進められる要因として挙げられます。
従来のICTインフラ管理、情報セキュリティ対策などの通常業務に加えて、テレワークのシステム導入やクラウドサービスへの移行、最先端の専門的な知識の習得など、情報システム担当者の業務は多様化しています。さらに、二つ目に挙げた経営陣の理解不足により増員が見込めず、「将来的に負荷の軽減が期待できない」といった理由で、離職してしまうケースもあるようです。

一人情シスで発生する企業リスクと、その要因

一人情シスを放置していると、業務の滞留や障害復旧の遅れなど、さまざまな企業リスクに見舞われる可能性があります。それでは要因別に、発生する各企業リスクについて詳しく見ていきましょう。

  • IT業務の属人化で発生する企業リスク
  • マンパワーの不足で発生する企業リスク
一人情シスで発生する企業リスクと、その要因

IT業務の属人化で発生する企業リスク

人手不足やリストラなどの影響によって少人数での業務体制を敷いている職場では、属人化が起こりやすい傾向にあります。人員が限られるため担当業務の切り替えが困難で、同じ人が同じ作業を長年続けることで属人化が進行してしまいます。

属人化をそのままにしていると社員間のナレッジが共有されず、けがや病気による従業員の休職で、業務が突然滞留するかもしれません。また、互いの業務内容を把握できていないことで、重大なミスの発覚が遅れることもしばしば。さらに、業務プロセスのブラックボックス化や、退職による業務引き継ぎにも影響が出るでしょう。

マンパワーの不足で発生する企業リスク

人材の不足で発生する企業リスクについては、単純明快です。少ない人員に業務の負担が掛かるため、システム障害やネットワーク障害などが一度起こると中々復旧作業が進まず、他の部門にも大きな影響が現れます。最悪の場合、大切なお客様に損害を与えてしまうことにもなりかねません。

特に昨今はICT環境がめまぐるしく変化しているため、情報システム担当者がキャッチアップすべきナレッジは日々増える傾向にあります。しかしマンパワーが不足していると、目の前の業務に集中せざるを得ない状態が続き、新しい知識を習得する時間も持てず、企業経営においても新しい環境に追いついていくことができなくなり、機会損失や想定外のマイナス影響を生じかねるかもしれません。

また、前項でも述べたように、マンパワーの慢性的な不足は“業務過多”を引き起こしやすくなり、担当者の離職につながることもあるでしょう。

一人情シス問題を解決するために

一人情シス問題を解決するために一人情シスがもたらす企業リスクやその要因に関して、理解は深まりましたでしょうか。それでは最後に、一人情シス問題を解決するための考え方や解決方法について、具体的に解説していきます。

一人情シス問題の解決に向け、経営層が考えるべきこと

これまで説明したように、一人情シスの問題では「業務の属人化や、慢性的なマンパワーの不足などをどのように解決するか」、これらを第一に考えることが非常に重要です。

例えば、業務の属人化を未然に防ぐには、どの担当者が作業を行っても同じ品質を維持できるよう社内ルールやマニュアルを作り、作業内容で行き詰ることがないよう工夫することが大切です。たとえマニュアルを作ったとしても、作成者しか理解できないものであれば、属人化の解消や予防には決してつながりません。

一方、マンパワー不足の問題解決については、企業全体のICTリテラシーやノウハウの底上げが必要です。従業員全体のナレッジレベルが向上すれば、情報システム部門に依頼する機会が減り、結果同部門の負担減につながります。

しかし、慢性的な人材不足に悩む企業は、これらを社内で実施するリソースはないでしょう。その対策としては、ICTサービスを代行してくれる支援事業者を利用することが有効です。

ICT業務のアウトソーシングで「一人情シス」解決へ

一人情シスを解決するためのリソースや時間がない企業は、適切なICTサービスを提供する支援事業者へアウトソーシングすることが効果的です。

例えば、シーイーシーでは多様な運用メニューの中からお客様のニーズに合わせ、ICTシステムに関する運用業務をトータルで支援する「リモート運用サービス」を提供しています。

「リモート運用サービス 」では、ICT業務を代行するだけでなく、運用手順や運用フローなどの改善を継続的に行い、品質向上や効率化を図ります。

  • 豊富な運用実績
  • ICT運用業務をトータルサポート
  • PDCAサイクルによる運用改善

このようにICT業務のアウトソーシングは、一人情シス問題を解決するための近道となります。実際、「どのような作業が負担軽減できるのか」「どのような解決事例があるのか」など、ぜひこれを機会にご相談いただければ幸いです。

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